京都・前川邸(新選組屯所跡)



京都市:四条大宮から徒歩7分

現在も、往事の姿をほぼとどめる前川邸。
隊士が増えてきて八木邸が手狭になったため、道を挟んで斜め向かいの前川邸も屯所とした。勇や歳三ら幹部はこちらにいたと思われる。

前川邸の雨戸には、新選組の誰かの書いた、いたずら書きがある。

左側の写真:『勤勉 活動 努力 発展』
右側の写真:『會津 新選組隊長 近藤勇(花押)』
(雨戸写真提供:新選組百科事典関西特派員の、いばちゃん(^^)(あおちゃーーん)。どうもありがとうっ!私が撮ったのより綺麗っすよー!)

花押まで書いてあると言うことは、勇先生の落書きなんだろうか???

他に、存在は写真でしか確認できていないが、
中央に『新選組 局長 近藤勇 』、右下に『壬生陣中作 寒雨淋々不結夢 真延旅○遇陣営』、中央から左に『子息同姓周平 女也 佐々木内 周平』と書いてあった雨戸もあったという。
これ、素直に読んだら、かなりヤバイ内容ですね(笑)

(左):土蔵外観
当時のままのもの。

(右):土蔵内部二階
二階の床板は取り外しが出来て、古高俊太郎はここに吊され、拷問を受けた。
滑車も、麻縄も、当時のものという。






(左下):前川邸に残る刀傷あと。




旧前川邸、現在の持ち主でいらっしゃる、Tさん。
本当に素晴らしい方で、「あぁ、歳三らが住んでいたこの家を、Tさんのような方に受け継いで貰えて、本当によかった」と、心の底から思える、そんな方です。
(同じ新選組の史蹟を維持する家でも、道一本挟んだだけで、これほど違うものなんですねぇ……)

歴史的にも貴重な家、物、書を受け継いでおられる方々は、それなりに大変だと思います。
プレッシャーのようなものもあるでしょうし、マナーのないファンの態度に困惑されることもあるかもしれない。
そんな中で、町田の小島先生や、この壬生のTさんは、ファン(見学者)の気持ちをとても大事にしてくださいます。

普段、なかなか内部を見学する機会はないと思いますが、何かのツアーなどで、もし、そういう機会を得ることができたときは、こういった方々のお優しさ、寛容さを踏みにじることのないよう、マナーを持って、見学させていただきましょう。